【自分で出来る】車内で灯油をこぼした時、どうしたらいいの?
冬場に車内で灯油を溢すトラブルが急増!
灯油は場合によって100%除去が不可能な場合も
今回のテーマは【車内で灯油を溢してしまった・・・】です。
特に秋から冬場にかけてこの案件が一気に増えるのは間違いありません。
ここで一つお客様にご説明です。
灯油のニオイの除去は場合によっては100%除去は不可能なケースが多々あります。
プロの作業でも灯油のニオイの除去はワーストランキングに入るぐらい難しい作業なのです。
詳しくはコチラのブログで解説しておりますので是非ご覧下さい。
つまり、素人様ではタオルで拭き上げるだけでは灯油のニオイを除去することは不可能かと思います。
でも!ここでは出来る限り除去できる方法を説明していきます。
とか言いながら、ニオイが取れたらラッキーだと思って下さい。
ポリタンク全部が車内に洩れてしまった場合・・・スミマセン、もう諦めて下さい(涙)
毎年冬の時期になると
【ポリタンクに穴が空いていて、そこから18リットル全部車内にこぼれて・・・】
と言ったお問い合わせがございます。
スミマセン・・・・もう手が付けられない状態です。
諦めて下さい・・・・本当に申し訳ございません。
ここまで大量に車内にこぼれると、灯油は内装を突き抜けて車体の一番下で溜まっています。
こうなるとリンサーで吸引する事が出来ません。
唯一、出来る手段は・・・・。
内装をすべて交換すること以外ありません・・・。
一度大量に車体の底に溜まってしまった灯油は完全に除去は非常に難しいかも知れません。
車体の下には様々な電気の配線が走っています。
その部分に灯油が入ってしまうと完全除去が非常に難しいケースも多々あります。
灯油は揮発性の低い油ですので、乾燥する事なくニオイを放ち続けます。
ですので、灯油を車で運ぶ際には本当に注意して下さい!
自分で掃除、灯油を叩いてタオルや古新聞に吸着
当たり前の事ですが、本当にコレが非常に大切な事で後の処理に大きく影響致します。
灯油は他の油に比べると比重が非常に低く揮発性が悪い液体です。
このまま放って置くといつまでも乾燥せずニオイを放ち続ける非常に厄介な油です。
ちなみに、ガソリンは比重が軽く揮発性も非常に強いので数分で乾燥します。
ですので、もし車内で溢してもすぐに乾燥してニオイも数日で消えてしまいます。
では、早速応急処置を行っていきましょう。
要らなくなったボロ雑巾やバスタオルに新聞紙。
つまり吸水性の非常に高い材質であれば何でもOKです。
とにかく根気よく何度も吸着させることが大切
ここでポイントなのは【擦る】のではなく【上から叩く】様な感じで素地の中に染み込んだ灯油を吸い取ってください。
【擦る】と逆に素材を傷めてしまう恐れがありますので注意してください。
とにかく腕がグラグラになるまで(笑)
何度も何度も根気よく溢した部分を叩いて吸引するように心掛けてください。
とにかく大量の新聞紙やタオルをご用意して下さい。
根気あるのみ!
灯油の応急処置にアルカリ洗剤とアルコールが効果的
お勧め致します応急処置の灯油の臭い除去に効果的なモノがコチラです。
◆界面活性剤(アルカリ性の洗剤)
◆アルコール(消毒用でもOK!あくまでも応急処置)
実はどちらも非常に入手しやすいモノかと思います!
【界面活性剤】で代表的なものが【マジックリン】といったアルカリ系の洗剤です。
【アルコール】で比較的容易に入手できるものは、台所の除菌用のアルコールです。
欲を言うならアルコール度数50度~75度ならいいかと思います。
界面活性剤は脂分を分解するのに非常に有効かと思います。
灯油を溢した部分にスプレーして、汚れを分解して拭き上げましょう。
個人的な感想ですが、イソプロピルアルコール(IPA)が比較的良い感じかと思います。
要するに、注射を打つときに腕に塗るアレです。
アルコールの中でも非常に純度の高いアルコールで安全性も非常に高いのが特徴です。
但し、大量に皮膚にかかってしまうと荒れてしまう可能性もあるのでご注意下さい。
また、プラスチック部分に付着すると溶ける可能性があるので注意下さい!
注意すべきは【大量にスプレーし過ぎない】こと
マジックリンといった界面活性剤の入った洗剤は、布地に付くと水で徹底的に洗い流さない限り素地に残ってしまいます。
ですので、少量を均等に吹き付けながら、タオルで拭きあげてください。
灯油がこぼれた部分にアルコールをかけて、灯油をドンドン分解していきましょう。
そして、先程の様にキレイな吸収性の良い布地や新聞紙を使ってアルコールをドンドン吸い取ってください。
また、必要以上のアルコールを撒くのはご注意下さい。
ボトボト過ぎるとタオルや新聞紙で吸い上げる事が出来なくなります。
何よりも最悪の場合、灯油が流れて広がってしまいニオイが拡散されてしまいます。
是非ご注意下さい。
裏技の反則技では甲類の焼酎です。あくまでも応急処置!
あくまでも少量の党友を溢した場合の応急処置として裏技としてご覧下さい。
帰宅後、掃除をしようとしても手元に洗剤もアルコールも無く。
お酒が好きだから甲類の焼酎ならあるし、コレなら少しでも役に立つかも・・・と言った感じです。
焼酎好きの方はお気付きかと思います。
甲類の焼酎の成分はサトウキビといった原料を何度も精製した非常に高純度の【エチルアルコール】です。
そのエチルアルコールに【水】を加えてアルコール度数を約25度前後に調整したものです。
ただ、焼酎の25度と言うのは、油分を分解するにはチョット度数が低いのです。
しかし、溢した灯油が少量だった時には効果が無いとは言い切れません。
大量の灯油を溢された時にはあまり期待されない方がいいかも知れません(涙)。
灯油を溢した部分に少しづつ撒いてタオルや新聞紙を叩いて吸引していきます。
とにかく根気よくするしか方法はありません(涙)
何度も言います!
あくまでも応急処置で!
余った焼酎は飲んで楽しんでください(笑)
【強アルカリイオン電解水】が比較的効果アリ!?
スーパーママセンターでは2020年に入ってから今話題の【強アルカリイオン電解水】の使用を始めました。
この強アルカリ電解水は灯油のニオイに比較的いい効果が見られたのでここでご紹介致します。
但し、全ての灯油のニオイに効果があるわけではありません。
まず、その点をご理解頂いてから以下の文章をお読みください。
【強アルカリイオン電解水】と言うものですが、10年以上昔からありました。
しかし納得のできるモノが無かったので諦めていたのが本音です。
正直言うと、ただの精製水か?と言ったレベルのモノでした。
ところが!今年に入ってメーカーの営業さんのススメで【強アルカリイオン電解水】を使用しましたら・・・
なんと!
脱臭・除菌や洗浄力等々、非常に強力な効果が!
特に脱臭効果には非常に優れた効果が見られたのです!
モチロン、即採用を決定したのは言うまでもありません(笑)。
先程、説明致しました通り灯油は【アルカリ性】に反応致します。
つまり、【強アルカリイオン水】は灯油にも非常に効果的な性質を持っています。
強アルカリ電解水で実験!どれだけ灯油のニオイが消えたか
そこで!スーパーママでは実験を行ってみました。
約コップ1杯分の灯油をタオルに染み込ませます。
そして、この【強アルカリ電解水】の原液をかけて、約3日間放置してみました。
結果は・・・・ほぼ臭いは取れました。
しかし、タオルに鼻を近づけると少し灯油のニオイが残っています。
やはりここまでが限界みたいです。
また、この実験ではコップ一杯分の灯油での実験でしたので 【ポリタンク数リットル溢した】といった案件ではどれだけ効果がみられるか。
と非常に限られた条件でしか発揮でき無いかも知れません。
但し、強アルカリ電解水が灯油に効果がるのは実証できました!
コレが分かっただけでも非常に意味のある実験かと思います。
現時点ではここまでしか対応が出来ないが非常に残念です。
この先、何か非常に効果のある方法があれば、スーパーママのブログでも発表していきたいと思います。
大変申し訳ございませんが、この点をご理解頂ければ幸いです。
粗悪品にご注意を。安い電解水はチョット怪しいです
また、この【強アルカリ電解水】は非常に多種多様なモノが販売されています。
その中には【粗悪品】と呼ばれるようなモノが多数販売されている悲しい事実があります。
実はこの【強アルカリ電解水】は意外とコストのかかる商品なのです。
スーパーママで使用している電解水の精製機は約50万円します。
(スペックはハイエンドと同等で、1時間に精製できる量が少ないのが難点なのです)
何と!ハイエンドの精製機は100万円オーバーします!
モチロンこの非常に優秀な精製機のおかげで、純度の高い【強アルカリ電解水】を生産可能にしております。
また、㏗値が13.1と表記されているモノの中には㏗値だけ正確で実際の効果が非常に低いモノも多数販売されています。
これらの粗悪品の様に様々な方法で数値だけを上げる事が可能と言う事実があります。
ですので、非常に安価な電解水、約¥1,000-以下の商品は疑った方がいいかも知れません。
非常にキツい刺激臭だったり全然効果が見られない、と言った商品は要注意です (あくまでも目安です)
※上記文章はあくまでもスーパーママセンターが調べた結果です。
販売されている電解水が粗悪品では無く、中には非常に優れた電解水もあります。
粗悪品が販売されている悲しい事実があることをご理解頂ければ幸いです。
とにかく換気で車内の空気を循環
ここまで掃除をして灯油のニオイは取れましたでしょうか?
この時点で頑張ってきたのですが、なかなか取れなかったりしてませんか。
ではでは、こういう時に一番簡単な方法は
ズバリ!
灯油を揮発させることです。
いやいや、この方法はまんざらでもないんですよ。
晴れて気温が高い日などには、窓を開けて灯油成分が揮発するので臭いが軽減する可能性があります。
窓を全開で駐車場はできないと思いますので、窓を2~3センチ開けておくだけでも効果はあります。
是非一度お試しください。
シートを外すのはダメ!エアバックが誤作動する可能性大
もし、大量の灯油を溢された場合、車内の内装やシートを外して洗浄するのは
シートを外して洗浄はお勧め致しません!
特に最近の車はシートに様々なセンサーが装備されているケースが多々あります。
特に!シート裏にあるコネクターは絶対に外さないで下さい!
シートのサイドエアバックのコネクターの可能性が非常に高いと思われます。
(サイドエアバックが無い場合、シートベルトセンサーの可能性大です)
また、電動シートの車は絶対にシートを外さないで下さい!
どうしても外さないといけないぐらい灯油を溢した場合はディーラーや販売店で相談して下さい!
これらのコネクターを一度外して、もう一度つなげてもセンサーがキャンセルされてしまうケースがあります。
電動シートが作動しなくなったり、万が一事故に遭遇した際にエアバックが作動しなくなる可能性が発生します。
必ずディーラーや整備工場でシートの脱着して下さい!
必ずディーラーや整備工場でシートの脱着を行ってください。
現在の車は電子制御まみれで、どれが何のコネクターか分からない場合もあります。
また、コネクターを力任せに抜き差しすると断線する可能性も非常に高いです。
そのコネクターが万が一エアバックのコネクターだったら大惨事になる可能性が多々あります。
ですので、何度も申しますがシートの脱着は絶対に個人で行わないで下さい。
ところで!灯油って引火性が強いの?
灯油は液体の状態では引火性は低いです。
また、揮発性も低いので気体の状態でも他の油に比べると引火性は低いです。
ですので、冬場の静電気でも引火性は低いです。
(でも引火性は絶対にありますのでご注意下さい!)
また、夏場になると気温が上がり揮発性が上がり、灯油が気化する可能性も高くなります。
そうなると、引火する可能性も高くなるので、お気を付けください。
しかし、やはり灯油は油なので作業中は火気厳禁を第一として下さい。
モチロン、タバコ厳禁は言うまでもありません!
何せ油の液体ですから、絶対に侮ってはいけません!
この記事の記者:スーパーママセンター代表 じゃいあんたまき こと 玉置正克
スーパーママセンターの2代目。2005年頃WEB事業を始め、当時はビルメンテナンス業界では非常に珍しがられる。当初から自社のホームページ作成に始まりデザインからメンテナンス、 SEO対策にサーバー運営等々・・・1から100まで全て自分自身で行っている。【いかにお金をかけずにWEBサイトを運営できるか】をテーマにして実践している。
また、車内クリーニングでは独自の理論に基づいて新しい洗浄方法を考案。従来のシート洗浄から想像もつかない新しいノウハウを構築し実践する為に顧客からの信頼も非常に厚い。